副業

【損しない】副業が赤字でも確定申告すべき?損益通算で税金が戻る仕組みを解説

「副業が赤字だったけど、確定申告って必要?」「マイナスなのに申告する意味ある?」――副業で経費が収入を上回ってしまった場合、確定申告をどうすべきか悩みますよね。

結論からお伝えすると、副業が赤字でも確定申告した方がいいケースがあります。特に事業所得で申告している場合は、赤字を本業の給与所得と相殺(損益通算)できるため、税金が還付される可能性があります。この記事では、赤字の副業で確定申告すべきかどうかの判断基準と、申告するメリット、具体的な手順を解説します。

副業が赤字でも確定申告すべきケース

副業が赤字でも確定申告すべきケースとは、確定申告をすることで税制上のメリットが得られる状況のことです。

所得区分赤字の確定申告メリット
事業所得すべき損益通算で本業の税金が還付される
雑所得基本不要損益通算できない。ただし源泉徴収されていた場合は還付の可能性あり

事業所得なら赤字申告のメリットが大きいです。雑所得の場合はメリットが限られますが、源泉徴収されている報酬がある場合は確定申告で取り戻せます。事業所得と雑所得の違いは「副業の事業所得と雑所得の違い」で詳しく解説しています。

赤字の確定申告で得られる3つのメリット

赤字の確定申告で得られるメリットとは、副業の赤字を税制上の仕組みを活用して節税や還付につなげることです。

メリット1:損益通算で本業の税金が戻る

事業所得の赤字は、本業の給与所得と相殺(損益通算)できます。例えば本業の課税所得が300万円で、副業が50万円の赤字なら、課税所得は250万円に。その差額分の所得税・住民税が還付されます。

項目損益通算なし損益通算あり
本業の課税所得300万円300万円
副業の赤字−50万円
合計課税所得300万円250万円
所得税(税率10%の場合)約20万円約15万円
還付額約5万円

副業が赤字なのに約5万円が戻ってくる。これが損益通算の威力です。ただし損益通算できるのは事業所得の場合のみ。雑所得では使えません。

メリット2:赤字を3年間繰り越せる(青色申告)

青色申告をしている場合、赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越すことができます。例えば初年度が50万円の赤字、2年目が100万円の黒字なら、2年目の課税所得は100万円−50万円=50万円になります。

副業を始めた初年度はパソコン購入などで経費が膨らみやすいため、赤字になるケースが多いです。この赤字を翌年に繰り越せるのは大きなメリットです。青色申告の始め方は「フリーランスの開業届と青色申告の出し方」をご覧ください。

メリット3:源泉徴収された税金を取り戻せる

副業の報酬から源泉徴収(10.21%)が差し引かれている場合、赤字なら源泉徴収された金額が全額還付されます。これは雑所得でも適用されるので、源泉徴収されている報酬がある場合は確定申告する価値があります。

雑所得と事業所得で赤字の扱いが違う

雑所得と事業所得での赤字の扱いの違いとは、所得区分によって赤字を他の所得と相殺できるかどうかが変わる税制上のルールのことです。

項目事業所得雑所得
損益通算(本業と相殺)できるできない
赤字の繰越(青色申告)3年間可能できない
青色申告特別控除最大65万円使えない
開業届必要不要

赤字のメリットを最大限に活かすなら事業所得で申告するのが圧倒的に有利です。ただし、事業所得で申告するには開業届の提出が必要で、副業が「事業的規模」であることが求められます。

筆者は副業2年目に開業届を出して事業所得に切り替えました。初年度のパソコン購入費用などで赤字だったため、損益通算で約3万円の還付を受けることができました。経費にできるものの一覧は「副業の経費完全ガイド」で解説しています。

赤字申告の注意点

赤字申告の注意点とは、副業の赤字で確定申告する際に知っておくべきリスクや制限のことです。

注意1:意図的な赤字作りは税務調査のリスク

損益通算で節税できるからといって、意図的に経費を水増しして赤字を作るのは絶対にNGです。税務署は副業の赤字申告に注目しており、不自然な赤字が続くと税務調査の対象になるリスクがあります。

注意2:雑所得では損益通算できない

開業届を出していない場合、副業の所得は雑所得に分類されます。雑所得の赤字は他の所得と相殺できないため、損益通算のメリットはありません。損益通算したいなら開業届を出して事業所得にする必要があります。

注意3:赤字が続くと事業所得と認められなくなる

何年も赤字が続くと、税務署から「これは事業ではなく趣味では?」と判断され、事業所得ではなく雑所得に変更される可能性があります。事業所得で申告するなら、利益を出す見込みが必要です。

注意4:住民税の申告に注意

損益通算で本業の課税所得が下がると、住民税も下がります。これが原因で会社に副業がバレる可能性があります。住民税の対策は「副業がバレない方法7選」で詳しく解説しています。

赤字の確定申告のやり方

赤字の確定申告のやり方とは、副業が赤字になった場合にe-Taxで申告書を作成・提出する具体的な手順のことです。

  1. 収入と経費を集計する:年間の収入合計と経費合計を算出。経費が上回っていれば赤字
  2. 所得区分を確認する:事業所得(開業届あり)か雑所得(開業届なし)かを確認
  3. e-Taxで申告書を作成:国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスし、収入・経費を入力
  4. 損益通算を適用する(事業所得の場合):申告書Bの「損益の通算」欄に赤字額を入力
  5. 住民税の徴収方法を選択:「自分で納付(普通徴収)」を選択
  6. 送信して完了:還付がある場合は1〜2ヶ月後に口座に振り込まれる

確定申告の全手順は「副業の確定申告やり方ガイド」で詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 副業が赤字なら確定申告しなくてもいい?

雑所得で源泉徴収もない場合は不要です。ただし事業所得の場合は、損益通算で税金が還付される可能性があるため、申告した方がお得です。

Q. 雑所得の赤字でも確定申告するメリットはありますか?

報酬から源泉徴収(10.21%)されている場合は、赤字なら源泉徴収額が全額還付されます。源泉徴収がない場合はメリットはほぼありません。

Q. 副業初年度にパソコンを買って赤字になりました。申告すべきですか?

事業所得で申告しているなら、損益通算で本業の税金が還付されるため、申告すべきです。開業届を出していない雑所得の場合は、源泉徴収されている報酬があるかどうかで判断してください。

Q. 赤字の確定申告で会社にバレますか?

損益通算で本業の課税所得が下がると、住民税が減少し、会社の経理に気づかれる可能性があります。住民税を普通徴収にするなどの対策が必要です。

Q. 何年も赤字が続いても大丈夫ですか?

3年以上赤字が続くと、税務署から「事業ではなく趣味」と判断され、事業所得が認められなくなるリスクがあります。赤字繰越は3年間ですが、事業として利益を出す見込みが必要です。

まとめ:赤字でも確定申告で損しない

副業が赤字でも、確定申告すれば税金が戻ってくる可能性があります。

  • 事業所得なら損益通算で本業の税金が還付される
  • 青色申告なら赤字を3年間繰り越せる
  • 源泉徴収されている報酬がある場合は雑所得でも還付の可能性あり
  • 意図的な赤字作りは税務調査リスクがあるので注意
  • 損益通算による住民税の変動で会社にバレるリスクにも注意

筆者は副業初年度にパソコンや書籍の購入で赤字になりましたが、確定申告で約3万円の還付を受けました。赤字だから「何もしなくていい」と思っている方、確定申告するだけでお金が戻ってきます。副業の始め方から知りたい方は「副業の始め方完全マニュアル」をご覧ください。

-副業